陽極酸化処理(アルマイト)

陽極酸化処理(アルマイト)は、アルミニウムの表面に薄い酸化膜を形成させる電気化学処理です。

塗装などのコーティングと違い、この陽極酸化処理によって、セラミックのように強く、透明度の高い、物理的に優れた酸化皮膜がアルミ表面に形成され、色を安定して取り入れることも可能になります。陽極酸化処理された表面は、長期的安定性や耐腐食性を備えながら、デザイン性のある外観を叶えます。

アラノッドでは、この陽極酸化工程をコイルのまま連続で行っております。連続処理ラインにて生産することで、安定した品質と均一な性能といった、他社に負けない有利性を実現しております。

PVD (真空蒸着処理)

真空蒸着の原理とは、金属素材の気化によって金属イオンが基板上(アラノッドの場合には金属コイル表面)に堆積し、薄膜を形成することです。アラノッドでは、連続処理ラインにコイルのまま、アルミニウムの表面にナノメートル単位の薄い増反射層を真空蒸着することに成功しました。

陽極酸化処理のみのアルミニウム材の場合、 反射板向け材料であっても全反射率は通常87パーセントまでですが、その上に真空蒸着処理をすることで、全反射率を大幅に高めることができ、 MIRO®95パーセント以上、MIRO-Silver®98パーセント以上の反射率を実現しています。

真空蒸着処理をされた表面は、意匠性が高いだけでなく、高い反射率と優れた機械的性質を持ちます。アラノッドでは、鏡面・拡散反射とも完璧な品揃え。標準板厚は0.2mmから0.8mm、幅は1250mmまで製造可能です。

ラッカーシステム

最新のラッカーシステムによって、装飾的、専門技術的用途の製品を実現いたします。

連続コイル処理方式を採用した塗装ラインでは、ローラー塗布によって、クリアで透明度が高く、反射率の損失を最低限に抑えながらも、高い防錆保護機能を、アルミニウムやその他の金属コイル材料にコーティングいたします。また、不透明、また半透明焼き付けラッカーを塗布すれば、独特なデザイン性を与えることも可能。ラッカーを製品に施すことで、傷を防ぎ、指紋がつきにくくなり、 高い耐薬品性を備えます。塗装ラインでは、プライマーのプレコートも可能。前処理することなく、 樹脂との共射出成形加工、HPL(高圧積層板)用途におけるフェノール樹脂含浸紙とのラミネート加工などに、そのまま製品をお使いいただけるため、お客様での工程を省きます。

システム開発

連続コイル処理方式のパイオニアとして25年間の実績のもと、幅広い条件下にも対応可能な革新的表面システムを考案いたします。最新の処理技術の組み合わせで、意匠的、機能的な両分野に応用できる表面特性をご提案。弊社はアルマイトからPVDコーティング、プライマーそして特殊ラッカーまで、多種多様な技術を駆使し、お客様へ最適な表面をお届けいたします。

弊社の開発品には、例えば、特殊プライマーを使用した樹脂との一体型射出成形品や、インテリア照明デザインを連想さるレーザー穿孔面が挙げられます。基礎研究開発から量産に至るまで、弊社学際的開発チームが、プラスチック工業、メカトロニクス産業、エレクトロニクス産業、また照明業界における戦略的パートナーと連携しております。

使用用途例

ガラスエッジプロテクター

意匠性 + 機能性

  • 食品にも安全
  • アラノッド塗装ラインにおける、アルミと樹脂の共押出用プライマー処理(プレコート)
  • 樹脂の挟み込み突起でプロテクター内部への液体侵入防止
  • 高級感が漂う外観

 

車載用トリム

自動車/ 意匠性 + 機能性

  • トリムの成形・安定化に
  • アラノッド塗装ラインにおける、ABS/PVCプライマー処理(プレコート)